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2014年6月 6日 19:54

 

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014
11年目を迎えた今年からアニメーション部門を新設

文/金田裕美子

skip_sub.jpg映画祭実行委員会会長の上田清司埼玉県知事
 映画のデジタル化時代をいち早く見据え、デジタルで撮影・製作された作品に対象を絞った世界初の映画祭として2004年にスタートしたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭。第11回を迎え、例年と同じく川口市にあるSKIPシティで開催される同映画祭の全上映作品ラインナップが、6月6日(金)に都内で行われた記者会見で発表された。今回最も注目されるのは、これまで長編部門と短編部門の2部門だったコンペティションに、新たにアニメーション部門が加わったこと。

 映画祭の実行委員会会長である上田清司埼玉県知事は同部門の新設について、「埼玉県には『クレヨンしんちゃん』の舞台である春日部市や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』、通称『あの花』の舞台である秩父市、『らき☆スタ』の聖地などがあり、アニメーションとは縁の深い県。その埼玉県からアニメーションを発信していきたい」と話した。

 八木信忠総合プロデューサーは、「この映画祭の大きなテーマは、若い映画作家の発掘と育成。かつて35ミリの劇場用アニメーション制作には莫大な費用がかかり、若い作家たちにはほとんど手が出せなかったが、今はデジタルカメラで手軽にハイクオリティの作品が撮れる時代。若いアニメ作家を発掘して、今後ここから大きく羽ばたいていただきたい」と同部門に大いに期待を寄せる。

 コンペティション部門には、84の国と地域から727作品がエントリー。そこから厳選された長編12本、短編12本、アニメーション14本が上映される。長編部門ノミネート作の中には、普段なかなか目にする機会のない国の作品『ラブ・ミー』(ウクライナ・トルコ合作)や、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞受賞作『彼の見つめる先に』(ブラジル)、『ニキータ』で知られる俳優ジャン=ユーグ・アングラード主演の『時空を超えた事件』(フランス)など、魅力的な作品が並ぶ。

サンシャイン 歌声が響く街_main.jpg オープニングは2012年初監督作『ワイルド・ビル』で参加したデクスター・フレッチャー監督の『サンシャイン!歌声が響く街』
 オープニング作品は、イギリスで大ヒットし日本でも8月1日(金)から劇場公開されるミュージカル『サンシャイン/歌声が響く街』。俳優としても知られる監督のデクスター・フレッチャーは、一昨年初監督作『ワイルド・ビル』を引っ提げて本映画祭コンペ部門に参加した人。今後も、本映画祭のコンペ部門に出品経験のある監督の長編作品を、オープニング作品として上映していく計画だという。

 また、今回初の試みとして、大宮ソニックシティをサテライト会場として『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が無料上映される。そのほか、日本語字幕&音声ガイド付きのバリアフリー上映『永遠の0』、シネマ歌舞伎『高野聖』などコンペ以外の作品にも注目だ。また、子どもたちが制作した映画を上映する恒例の関連企画「カメラクレヨン」では、小中学校における映像リテラシー教育に特に力を入れる川口市も協力する「川口子ども映画クラブ」制作の『不思議街一丁目騒動記~魔女対少年FBI~』他の上映も行われる。

 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014は、7月19日(土)から27日(日)まで9日間にわたって開催される。長編部門の審査委員は、『午後の遺言状』のプロデューサーで近代映画協会代表取締役社長の新藤次郎氏(委員長)と東京テアトル株式会社宣伝部長の田部井悟氏、映画プロデューサーのカトリーヌ・デュサール氏(フランス)、映画製作配給会社Joint Entertainment代表取締役のジェームズ・リュー氏(台湾)。映画祭最終日のクロージング・セレモニーで最優秀作品賞ほか各賞の発表と表彰が行われる。