mono-logue

2013年6月 7日 13:12

 

映画人の卵のそのまた卵まで
10年にわたり裾野を広げてきた
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭

文/河西隆之
skip2013_okamura.jpg映画人の育成に対する取り組みを語る岡村幸四郎川口市長
 デジタルで撮影、制作された作品に焦点を絞った国際コンペティション映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013」の開催記者発表が6日(木)、都内にて行われ、2013年7月12日(金)から21日(日)の10日間にわたり、埼玉県川口市のSKIPシティにて開催されることが発表された。

 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭は2004年にスタートし、今年で10年目を迎える。節目の年という事もあり、記者会見では映画祭が10年にわたり担ってきた役割について語る登壇者が多かった。なかでも実行委員会副会長の岡村幸四郎川口市長は「年々歳々、参加国、参加本数が増えてきており、何よりそのクオリティが高まってきていることを感じる。この映画祭から若手クリエイターが世界に羽ばたいている実態を見ても続けてきて良かったと改めて思う」と感慨もひとしお。

 さらに岡村市長は、開催地SKIPシティの強みを生かした独特の取り組みについても触れた。「私たちにはSKIPシティという映像施設があります。この施設を子どもたちの映像リテラシーの教育の場として活用すべく、川口市の小学校5年生、中学校2年生の子どもたちには映像教育を必須の授業として取り入れています。市外の生徒も来場しており、埼玉県内の小学校からこの10年間で20万人を超える子どもたちが映像教育を受けてきました。また一昨年には、子どもたちだけで企画運営をして映画を作る"川口子ども映画クラブ"を立ち上げました。今回の映画祭でも子どもたちが制作した3本の映画を上映いたします。映画祭は若手クリエイターの発掘、育成の場でありますが、地元では映画人の卵のそのまた卵をも育成しております」と映画祭の時期だけではなく、長期にわたり地元川口市が積極的に映画人の育成に力を入れてきていることを明かした。"川口子ども映画クラブ"制作作品は映画祭関連企画「カメラクレヨン~親子で楽しむ映画の世界~」にて上映される。

RO2_Resu_thumb.jpg『ザ・リザレクション・オブ・ア・バスタード』
 今年は10周年を記念した様々な特別上映、企画も行われる。なかでも若手映像クリエイターの登竜門として名高いロッテルダム国際映画祭を特集する「ロッテルダムDAY」は魅力的だ。今年、同映画祭の最高賞となるタイガーアワードを受賞した『ソルダーテ・ジャネット』、オープニングを飾った『ザ・リザレクション・オブ・ア・バスタード』、コンペティションにノミネートされた『春夢』の3本が上映予定。7月13日(土)のみの一挙上映となるため、見逃さないようにしたい。

 今年、長編部門(国際コンペティション)にノミネートされたのは、海外作品9本、国内作品3本の計12本。「劇場公開用長編映画の制作数が3本以下の監督によって、デジタルで撮影・編集された70分以上の長編作品」の規定に沿って応募された502作品が、世界80の国と地域から寄せられた。日本アカデミー賞協会事務局長の富山省吾氏を委員長とし、『はじまりのみち』ほかのプロデューサー、石塚慶生氏(松竹株式会社)、『ビフォア・ザ・レイン』などのプロデューサー、チェドミール・コラール氏(フランス)、各国の映画祭でプログラマーを務めるジョン・バダル氏(インドネシア)ら4名の国際審査委員による最終審査を経て、7月21日(日)の最終日に表彰式が行われる。