mono-logue

2013年1月 1日 00:00

 

Avanti Plus、そして2013年へ 

文/関口裕子
 「とかく人の世は住みにくい」と書かれる夏目漱石の「草枕」には、エンタテインメント産業の一隅で糧を得る人間にとって、とても大切なことが書かれています。

「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。...(略)...越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、くつろげて、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ」

 これに続くのが年賀(↑)の隣に書き添えさせていただいた文章です。

 漱石先生が意図されるところは、本当はもう少し高尚な捉え方かもしれませんが、要するにアートが、文学が、つまりは文化的エンタテインメントが、その住みにくい世界から、住みにくい原因となる煩いを払しょくし、あるべき世界をまのあたりに映し出すのだ。そうおっしゃっていると解釈しました。

 先の衆議院選では、投票前も、投票後も、大いなる無力感を味わいました。無力を感じたという考え方はある意味、マイノリティなのだと思いますが、我らの産業を担う方の多くは、この気持ちを共有していたようにも思いました。それは、たくさんのメールや手紙、電話や邂逅、SNSによって得た手ごたえです。気持ちを共有した方々の次なる言葉は、「嘆くより、自他を鼓舞し、できることをしていこう」ということでした。すなわちエンタテインメントという文化を、ちゃんと届けていこうという覚悟。直接、腹を満たすことも、雨風を防ぐことも、身にまとうこともできないものではありますが、人が人であることを認識する重要なツールだと思っています。

 そんな壮大な気持ちを小さな歩みに乗せて、2013年も、本、WEBコンテンツ、動画、プロモーション、リサーチ、セミナーなどエンタテインメントを、直接または間接的に送りだす仕事を進めていきたいと思います。

 2012年、お世話になりました皆さま、本当にありがとうございました。

 2013年もどうぞよろしくお願いいたします。


株式会社アヴァンティ・プラス
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