mono-logue

2012年7月22日 18:00

 

ブルーバックでCG演技も体験
映像業界版キッザニア
SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム

文/関口裕子

 14日に始まった第9回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭も今日22日(日)で終了。コンペティションを競った世界各国の新鋭の手になる応募作から選りすぐられた作品は、今年も(いやこれまで以上とも感じる)佳作ぞろいだった(受賞結果はこちら)。

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 さてこの映画祭が開催されているSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザは、デジタル映像の撮影、ポストプロダクション、上映ができ、若手映像クリエイターのためのインキュベート・オフィスまで備えた「彩の国ビジュアルプラザ」、埼玉県が所蔵する映画、TV番組、文化財写真、記録写真など貴重な映像資料を収蔵する「映像公開ライブラリー」、静止画から動画まで映像の原理や仕組み、歴史と制作方法を学べる「映像ミュージアム」と、大きく3つの要素で成り立っている。

 注目は、「映像ミュージアム」!

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 どうして注目なのかというと、映画の監督や俳優になった気分で撮影が体験できたり、アクション俳優のようにブルーバックでCG合成体験できるから。映像作家になったみたいで楽しいじゃないですか! 体験してみれば、ふだん見ているあの映像はこうやって作るのかと腑に落ちるし、作品作りに挑戦したい気持ちにもなる。大人でもそうなのだから、いわんや子どもをや、だ。

 まず受付で、大人は500円、小・中学生は250円を支払い、2階展示室へ。2階は「映像学習ゾーン」となっており、入口近くで映像の歴史や原理、仕組みを学ぶ。

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 そして手始めは「撮影体験」コーナー。移動撮影に使うドリーに撮影用の大型カメラが設置されている。促されるまま乗ってみるとボランティアの方がドリーを押してくれる。椅子に座っている人形を役者に見立てて、カメラを向けると、ただの人形がなんてドラマチックに映ること! 人形は動かなくても背景が移動することで、画面は俄然ドラマを醸し始めるのだ。

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 次はカメラを他の人にまかせて俳優になってみる。被写体が人間になるとさらに画面が雄弁になる。いい感じだ! こうして撮影した映像は、ミュージアム受付で販売しているVHSかDVD(各500円)を購入し、係の方に渡しておけば、録画して記念に持って帰ることもできる。今回の体験者は、先日映像デビューしたばかりの我が社の売り出し中モデル兼役員だが、以前、私が体験させていただいた時に撮影を教えてくれたボランティアの方は、元日活のカメラマンというプロ中のプロであった。こういう方に遭遇したら、貴重な話も聞ける特典付きだ。

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 2階ではほかに、実写合成や2D・3Dアニメ制作、モーションキャプチャー、アフレコなどを体験することができる。

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 3階は「映像制作ゾーン」。301~303の3つのスタジオを利用し、本格的な映像制作を体験することができる。我々は、なかでも人気の高いアトラクション「空飛ぶ魔法のじゅうたん」に挑戦してみた。

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 この体験への参加は残念ながら、役者としてのみ。すでに撮影された「世界一周旅行」と「恐竜王国」、どちらの背景映像を選ぶかを決め、ブルーバックに置かれたじゅうたんに乗る。そこからはモニターに映る背景映像に合わせ、役に成り切るのみ! 俳優たるもの、見学者が多かろうと動揺することなかれ! 空飛ぶじゅうたんが飛び立ち、再び着地するまで演じ切るのだ。人に見られるのも慣れてくると意外と楽しいもの。こうして役者は成長していく。もちろんこの映像も入口でメディア(VHSまたはDVD)を購入しておけば持ち帰ることができる。家や学校、会社などで上映すれば、盛り上がること請け合い!

 このスタジオでは、埼玉県内の小中学校の「映像学習授業」が行われているそう。私は埼玉生まれではあるが未体験。施設ができる何十年も前に生れてしまったことが悔やまれる。

 「映像制作ゾーン」には、そのほかにも天気予報やニュース番組を撮影体験できるスタジオや、パソコンで動画制作を楽しめる「マルチメディア」コーナー、ビデオ編集機で簡単にオリジナル映像作品を編集できる「ビデオボックス」コーナー、最先端の映像技術AR(Augmented Reality=拡張現実)を体験できる「AR BOX」コーナーなども常設されている。月替わりで映像制作ワークショップも開催されている(入館料だけで参加費は無料)ので、夏休みの予定に組み込んでみてはいかがだろう?

 長々と説明してきたが、百聞は一見に如かず。小・中学生、および青少年、そしてお子さんのいるご父兄のみならず、皆さまにぜひ一度体験されることをお勧めしたい。

 玉に瑕なのは、この場所が最寄り駅から遠いこと。京浜東北線西川口駅下車で国際興業バス5番のりばから([西川08]「総合高校先回り上青木循環」行き/「総合高校」下車)約9分、埼玉高速鉄道鳩ヶ谷駅下車で国際興業バス3番のりばから([川18]「総合高校経由川口駅東口」行き/「総合高校」下車)約9分が、最も近いと思われます(映像ミュージアムへの詳しい行き方はこちら)。